Monday, March 9, 2009

おかしな人を呼び寄せる力、健在。3/6(fri)

ことの始まりは木曜のベン(ベルナルド)とのちょっとした会話。
「おまえ、酒好きか?」
「もちろん」
「何飲む?」
「なんでも」
「じゃぁ、明日は週末だから、飲むぞ。いいな?」


19時頃、仕事から帰ってきたベン。着くなり「出るぞ、着替えろ」とのこと。
バーにいくのか?クルマで?やばくないか?
向かった先は3kmほど離れたリカーショップ。ふう良かった。
ブラジルの安いビール(300ml)を1ダース購入。24c$ほど。もちろん折半。


家に戻り、宅飲みスタート。
「バーで飲むと高いからな、家で飲むのが一番だ。まぁ家で飲みたくなったらいつでも言ってくれ」とのこと。
その語り調子で、彼がそうとうの酒好きなのが分かった。

1本、2本とビールがすすむ。やはり人間たるもの飲むと身のうちを話したくなるもの。ベンが60年に渡る彼の半生を語りだした。
ベンはフィリピンで生まれ育ち、若い時から空手、柔道を勤しんだそうだ。腕っ節にはかなり自信があったようで、かなりやんちゃしてたようだ。
ベン曰く「アイム トラベルメイカー」とのこと。トラブルメイカーってちゃんとした英語だったのか。

28歳のときにフィリピンからオーストラリアに移住。オーストラリアで20年ほど過ごしているはずなのだが、この時代のことは多くは語らず。
きっと離婚してんだろうな。唯一口にしたのは「オレはな、オレよりデカい、オーストラリアンをぶっ飛ばしたことが何回もあんだよ」・・武勇伝ね。
ベン的には相当な武勇伝らしく、その後20回以上"オーストラリアンぶっ飛ばしたぜトーク(身振り付き)"を聞く。

1994年にカナダに移住。ベン曰く「アイム トラベラー」。異議なし。
ビールのメーカーで働き、その後、現在の「学校のメンテナンス(?)」の仕事に就いたとのこと。
今の仕事はとても楽で気に入ってるとのこと。“楽で”というところが彼らしい。



午前1時を回ったところで、話題は自分の彼女に。
「電話してるか?」
「してないよ。」

突然、立ち上がるベン。
「出るぞっ」
おおっ、これは電話しにいくぞってことか?
熱いぞ、ベン!!なんかメロドラマみたいじゃないか!

5分ほどクルマで走り、着いた先は・・カジノ。
オイ、ベン。オマエ、飲酒運転までして、カジノしたかったのかよ。
もう、ガッカリより、「アイムトラブルメイカー」という彼の言葉が真実みを帯びてきた。

店内のATMで金を下ろすベン。だが、酔いが回りすぎていて操作がままならない。4回ほどミスる。
やっとのことで下ろした100$はルーレットで一瞬で飛ぶ。そして、またATMへ。そんなルーティンを何度か繰り返し、20分ほどで400$使い果たす。
これがギャンブルの魔力というやつなのだろうか。「ユー シュッド ストップ エニーモアー」などと言ってはみたが、即、首を横に振られ、逆に「20$貸せ」とせがまれてしまった。

しぶしぶ20$貸すと彼はすかさず、ルーレットへ。振り向き様、「オマエはここにいろ」っと言われ、しょうがなく店内のディスプレイに映されているWBC日韓戦をじっと観戦。
あぁ、まさかホストファミリーにカジノで金を貸すとはね。

なかなか戻ってこないベン。探しに行くと案の定ルーレットにかじりついている彼を発見。そして、負ける瞬間を目撃。こちらに気付きそしてこうつぶやいた。
「アイム ロスト 500$ トゥナイト」、バカだよ、あんたバカだよ、ベン。なんつう、60代だ。
そういう金の使い方するなら、barで飲んでタクシーで帰ろうよ。

その後、帰宅。帰る道、終始彼は「アイム ロスト 500$ トゥナイト、サノヴァビッチ!」と、連呼していた。

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